2013年10月19日土曜日

「ブラジルの流儀」 和田昌親(編著)

ブラジルについて、ざっとしたことを知りたかったので、この本を読みました。出版が2011年なので、比較的最近の事情をカバーしているのがよいです。
第1章の社会・生活の話から始まり、第5章の政治・外交の話と章立てされており、各章は、「なぜ○○なのか」という2~3ページの短い部分で構成されています。したがって、まとまっていない細切れの時間でも読み進めていくことができます。第4章に「サッカー・スポーツの話」があるのは、ブラジルらしいと思います。


読んで、ブラジルとタイで似ている点に気づきました。

「貧しくても楽天的」
これを「ラテン的」と呼ぶひともいるでしょう。余談ですが、日本の将来も経済的にみると明るくないので「ラテンで行こう」と、日本人の生き方を変える提案をしていたのは、森永卓郎氏だった気がします。ブラジルの場合は、生きている間を楽しむ生き方であるのに対して、タイでは、「来世」や「生まれ変わり後の人生」に賭ける点が違っているでしょう。「だからタイ人(特に庶民層)みんな必死でお寺にお参りしている」といっている人もいます。

「トイレの紙は流さず別のゴミ箱に捨てる」
紙を一緒に流さずに別に捨てる方式の水洗トイレ地域は、世界的にみればかなりある気がします。中級以下のタイのローカルなホテルでは、トイレが洋式だけど、トイレ内にそこそこの大きさのゴミ箱があると、紙をそこに捨てるのか、流してよいのか躊躇します。


大きく違う点は、犯罪率の高さでしょうか。「夜間に赤信号を無視する(交差点では停止しない)」のが常識とは驚きました。赤信号であろうと停車すると襲われる恐れがあるのが理由のようです。都市部だけだと思いたいですが、日本では想像できないです。

ある国について語る場合、あくまでもその一面、ひとつの切り口でしか語れないので、本書の内容を鵜呑みにするのはなく、複数のソースから情報を得るのがよいでしょう。

0 件のコメント:

コメントを投稿